鍼灸について

鍼灸について

少しピリッと,でもからだにやさしく,そしてズドンと効く

「鍼はこわいです。痛そうです。」

鍼灸院にこられる多くの方は、いくつかの病院や整骨院などへ行った末にあまりよくならず、それでもなんとかしてこの痛みは取れないものかと思い、最後の最後でこられることが多いです。
鍼と聞くと、どうしても、刺す、痛いというイメージが浮かぶのでしょう。
または体の中に異物を入れるということに対しての不安感もあるでしょう。注射が苦手な方はまず躊躇されるでしょう。
、一般に鍼がどれほど効くかという認知度自体もそれほど高くない為、「痛い、こわい」がクローズアップされるのでしょう。そのため、効く効かないに関わらず鍼は敬遠されているのだと思います。

では実際に鍼は痛いのか?
・注射を刺す時のような痛みではありません。
・刺す時(皮膚を突き破る時)ピリッとする時があります。
・治療効果がある場合、刺した部位に関連している箇所が何ともいえない重だるい、または締め付ける感じがしてくることがありますが、それを痛いと表現される方がおられます。

また治療後の経過として
・刺された箇所がモワーッとした感じがする
・次の日くらいまで体がダルくなる。
・筋肉痛のような症状が出る。
これらは体自身が自分で治そうとしている為に起こしている現象です。

このようなことが鍼をすると起こります。
鍼灸は、自分の力で治す方向に持って行く為、体にやさしく(本人は痛いでしょうが)、しかも効果があるのならば、「鍼は痛い、こわい」けれども、試してみる価値があるのではないでしょうか。


これで鍼をするとどんな感じかわかっていただけましたか。
えっ、やっぱりこわい。そうですよね説明されてもこわいものはこわいですよね。
では鍼灸を無理に勧めることは致しませんが、この先あなたがどこか痛めてそれをよくしてくれる治療院を探す際に、何か指標になる考え方を持てるようにもうちょっとだけ読んでください。

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やったらやったひこ

 健康的に体重を落とすには、食事制限をしてなおかつ運動を続けることが大事だというのは誰でも知っていますよね。
お医者さんが手術をするには、まず麻酔が必要です。一人では大変なので助手もいります。手術にはそういった手間がかかることを知らない人はいません。
仕事でも勉強でもスポーツでも、あるレベルまでいきたいのなら、それに見合うだけの努力をしないと到達出来ないのは誰もが知っています。
 当たり前すぎる話ですが私たちが住んでるこの世界では、何か行動に移したら行動した分だけの報酬しか得られないという法則があります。
鹿児島弁ではこの法則をやったらやったひこといいます。
しかし、なぜか治療の分野では、その法則が通用しないことがあるようです。
痛みもなく、わずかの刺激で治る。そういう施術があるらしいです。
私も以前そういった施術をいくつか受けたことがありますが、残念ながらよくはなりませんでした。私に施術された方の技術力が足らなかったと考えられなくもありません。またはそういう神業に私が出会ってないだけかもしれません。
 でも私は、治療の世界だけ特別な法則があるとは考えられないのです。いくら人体がブラックボックスだといわれていても、宇宙の法則はすべてに適用されていると思うのです。
 しかし本当にそのような技術が存在するのなら、それをもっと科学的に解明して世の中に知らしめて欲しいです。痛くもなくあっさり治る治療法なら、世に出回れば大変な社会貢献です。日本列島の幸せ指数がブータンに並ぶぐらいになるかもしれません。
 現在、社会における鍼灸の評価は、「東洋の神秘、摩訶不思議な現象」だったり、逆に「非科学的、おまじないみたいなもの」だったりします。科学的な根拠が解明されていないだけかもしれませんし、または神秘的な部分は本当にインチキな部分なのかもしれません。
でも考えてみてください。鍼は体の内部に侵入していくのですよ。灸は皮膚の表面を焼いちゃうんですよ。明らかに人体に変化を促しそうじゃないですか。そう考えると、鍼はそれなりに痛いですが、それなりの効果ももたらせてくれる可能性を感じませんか。
 私は鍼灸も、ちまたにあふれる治療法も、この宇宙の法則からは外れることなど出来ないと思っています。
私達の世界は、すべて法則に沿って存在していると思います。やったらやったひこの法則です。
 この法則はすべての人が、今まで生きてきた経験によって自覚しているはずなんですが、なぜか治療分野になったとたん、この法則は関係ないと思ってしまう方がおられるようです。
 私としては、この法則を治療分野にも当てはめた上で、ご自分にあった良い治療法を見つけて頂ければと思います。

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 鍼は何に効く

 鍼をすることによる最大の効果は筋肉がユルむことです。体に鍼を刺してそのまま鍼を放置しておくとだんだん筋肉がユルんできます。

 病院で行う画像診断は、骨などの症状はわかっても筋肉の状態はわかりません。画像診断で問題ないのに痛みがある場合、痛みが発生している付近の筋肉や、その筋肉に関連している神経から痛みが伝わってる可能性があります。
そこでその筋肉に鍼してユルませると、その筋肉に関連している神経の圧迫をほどくことになり、その結果、首に刺せば頭痛や肩こりが、腰に刺せば足のしびれや痛みが取り除かれるのです。

 人体には多くの筋肉が存在しており、その中には表面からでは触れられないものもあります。マッサージや指圧等の表面からのアプローチではどうしようもなく、鍼でしか触れることができない箇所があるのです。
 病院等で行う治療は、薬は副作用を気をつけなければいけないし、手術ともなれば大がかりになります。
その点、鍼は体の奥に入れていくという一般人がまねできない危険な治療法なのにもかかわらず、手術程の手間はかかりません。
 そうなんです、鍼は体に優しいんです。鍼という外部からの異物が、侵入することで起こる生体反応によって、筋緊張が緩和され、その結果そこに関わる痛み、シビレが取れる、または和らぐのです。


 刺すという行為自体を不安にお思いかもしれませんが、元々人体が持っている機能を使って治すので、体にやさしい治療法なのです。

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灸は何に効く

 モグサを米粒の三分の一程にひねって線香で火を付けます。そのまま直接皮膚の上で焼き切るのが主ですが、皮膚との間に物を挟んでするやり方もあり、それは温灸といって温かいだけで全然痛くないものもあります。
 結構な割合で「鍼より灸の方がいい」といわれます。痛みでいったらお灸の方がずっと痛いです。

体を温める作用や、かゆみを抑えたりイボを取ったりします。
鍼よりも灸を重視する鍼灸師もおられます。
私が一番お灸の効果であると感じるのは、かゆみを取ることです。

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鍼灸師になるまで

 私が鍼灸に興味を持ち始めたのは、ある鍼灸院に祖母の膝痛を治療してもらっていた頃でした。その鍼灸院は祖母の家からは通うには遠い為、頻繁に通うことが出来ず、仕方がないので私がツボを先生に教えてもらい祖母の家でお灸をすえていました。そこでは私も腰痛に対してお灸をすえてもらっていました。痛みが取れた!ということはなかったのですが、当時は痛みが取れればいいなあぐらいに思ってました。
 元々は体を使う仕事が好きだったのですが、ある日手に職を持ちそれを死ぬまで出来たらいいなあという考えから、祖母にしていたお灸を思いだし、鍼灸の免許を取得するため学校に通いはじめました。

 学校では、経絡やらツボやらいわゆる東洋医学的な考えを学びました。元々不可思議なものは信じない方ですが、先生方はそういうし、教科書にも書いてあるので勉強してそれを実践していけば治療できるようになるのだろうと信じ込んでいました。
 ある日私は体を少しでも動かしたら激痛が走るほどの腰痛になってしまいました。その日はたまたま実技授業があったので先生に治療してもらうことになりました。他の人がぎっくり腰を一発で治してもらったと聞いたことがあったので、私の痛みも取ってくれるのではと思い期待していたのですが、それほど痛みが取れませんでした。この時にあらためて鍼は本当に効くのだろうかと疑問に思うようになりました。

 ある日私はこの人こそが鍼灸の師匠だと思う人を見つけました。いってることも、気だとかなんだとかややこしくなく、ちゃんと理屈で説明していて、これは自分に合っているなと、早速その先生に弟子にしてくれるようお願いしてみました。しかし、月に一回程度で通うのではなく一年間は付きっきりじゃないとダメだといわれ、弟子になるのはあきらめました。
 それでも、やり方だけでもなんとか教わりたいと思案していると、その先生のお弟子さんが研修で教えてくれるというのを知り、今度はそのお弟子さんにお願いしてみました。最初は遠いという理由からあまりいい返事は頂けなかったのですが、とりあえず来てみなさいということでしたので伺うことにしました。
 実際に鍼を打ってもらうと腰にたまった疲労がじわーと抜けていくような感じでした。このような感じは今まで経験がありませんでした。また鍼をたくさん打つところが、なんというか現実の現象に見合っているところが私にぴったりで改めてお弟子さんに教えて頂くようにお願いしました。
 祖母と鍼灸院に通っていた頃は、鍼をしてもらったことがなく、腰痛をお灸で治療してもらっていました。鍼がこんなに効くものだとわかっていたら鍼治療を受けていたでしょうし、祖母にも勧めていたでしょう。

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